■目標とされていた北京パラリンピック日本代表に選ばれ、おめでとうございます。初志貫徹ですね。
ありがとうございます。 やはりパラリンピックで世界に挑戦することが今の私にとっては一番大きな夢でもあるので、その実現に大きく近づいたことは、とてもうれしいです。 私は、19歳で骨肉腫という小児がんを患いましたが、パラリンピックには様々な病気と闘い、事故を乗り越えてきた世界中の選手たちが集まってきます。 私も含めて、そうしたハンディキャップを乗り越えて全力で戦うアスリートたちの存在を一人でも多くの方に知っていただきたいです。 ■今、引きこもりや自殺、いじめ…と子どもたちが輝きを失って大人化しています。 生命と向き合う経験をしたことによって、毎日ただ生きているだけではダメだと思うように なりました。何か困難に直面しても、必ず糸口があるはずです。 スポーツもそうですが、苦労しながら一つひとつ乗り越えてゆくからこそ楽しいんです。頑張った分だけ次がある。辛いことがあっても、それだけで終わらない。 必ず、その先に新しい光が見えてくる。 だから何でも一生懸命に取り組んでほしいなと思います。 ■真海さんのパラリンピック出場が多くの方に気づきを与えてくれるといいですね!社会人としてもサントリーでお仕事をされていらして大忙しですが、 サントリーはいつの時代も学生に人気の企業。 真海さんは普通に就活をされて採用されたとか? はい。実は、入院生活が大学2年の冬から大学3年の秋まで及んで。 キャンパスに戻ったら、ほとんどの友達は就職活動を始めている時期でした。 自分らしさを活かせる仕事をしたいなと色々探している中に、サントリーを見つけました。ここなら楽しく仕事ができそうだなって。 ■志望されたイメージ通りのお仕事を現在されていらっしゃるようで、こちらでも 初志貫徹ですね。お仕事を通して、子どもたちに感じられることを親たちへの メッセージとしてお願いします。 会社ではCSR活動の一環であるキッズプログラム推進室で次世代育成プログラムの 企画・運営を担当しています。 また、子どもたちへ向けて競技に関する講演やイベントにも力を入れて取り組んでいま す。 夢をもつ大切さを小学生のうちから伝えていくことは大切です。 社会を変えていくためには、教育から変わっていくことなんですね。 子どもたちの純真さに触れるのはとても楽しいし、やりがいがあります。 それから、完璧に何でもできなくてもいいので、心の底から湧き出る対象をもってほしい。何があってもあきらめないで続けられるものを。 たとえそれが大きな夢でなくても、小さくてもそこで頑張り続けていくことが、その子の力になっていくと思います。 私も、小さな頃、勉強やスポーツを頑張ってきたことで今に活きてることがたくさんあります。 努力した分、結果は裏切りません。頑張りましょう! ---ありがとうございました。 今回のインタビューは、まるで一冊のいい本に出会ったように、素晴らしい音楽を聴いたように、真海さんの発する一言一言が、心にしみました。 そして何だかポカポカとあたたかくなって、力をもらうことができました。 やさしい人は強い人、と言います。 きっとパラリンピックでみせてくれる記録も、その日まで頑張り続ける姿も、本当の強さを教えてくれる気がします。 春の日差しみたいな笑顔の真海さんを応援しています! <了> 取材・文/マザール あべみちこ
活動インフォメーション
●2008年9月6日~2008年9月17日 北京パラリンピック開催!
北京パラリンピック陸上競技走り幅跳びに日本代表として出場! HAPPY☆JAPAN-PROJECT 社会の有志からなるパラリンピック応援プロジェクト 北京に向けて一緒に盛り上げていきましょう!! http://www.happy-j-project.com/index.html ★2008年3月30日 交流イベント 『夢を翔ける~パラリンピックアスリートからあなたへ~』 ≫ 実施の様子はこちら。 佐藤真海さんの本の紹介
ラッキーガール
右足を失って、第2の人生が始まった…。 チアに大学生活に明け暮れていたフツウの女の子に、 突如降りかかってきた、右足下切断という「ハプニング」…。 鮮やかなまでの復活劇とパラリンピック出場までを追った感動 のノンフィクション。 佐藤真海(著) 価格:1,200円(税込) ≫ 詳細・購入はこちらから |
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