2011.3.11に東北沖で大震災が起こり、これまで当たり前と思っていた生活が激変しました。電気の供給ひとつにしても、お米やお水、野菜といったものもそうです。玲子さんのご友人が関わっていらっしゃる被災地救援活動「パン基金」についてここでご紹介いただけますか? これは2004年のハイチ大震災の時に活躍した救援物資なんです。寄付をもらってからではなく、団体が自前で先行投資して支援をするユニークな基金です。缶に入ったパンですが、缶を開けるとふっくらしたパンがすぐおいしく食べられます。今回の東北の震災時にもいち早く現地へ救援物資として運んでニュース番組で避難している方が缶からパンを取り出して食べているのを見かけました。衛生的ですし、温めなくてもすぐに食べられるのがいい点です。 軽いし便利ですよね。私も少額ですが寄付をさせていただきました。被災地の方々を思うと本当に心が痛みます。 今、被災地の方へ「がんばって」と言うのはよくないんです。何もかも失っている人にとって「これ以上何をがんばれって言うの?」ということになりかねません。力づけるための言葉ですが、時に人を傷つけることもある。もし私が今被災者の方へ言葉を掛けるのなら、「生きててくれてありがとう」です。 なるほど。では玲子さんが料理を作る上で大切にされているテーマや思いってどんなことですか? 見て元気になるメニュー(ご飯)を作ることです。食で元気になってほしい。「節電レシピ」もBlogで紹介していますが、単なる時短、簡単レシピよりもっと大切なことがあるはず。これからは日本人の食生活そのものを変えていくべきではないでしょうか。せっかく日本食の良さが海外でも取り上げられてきたのに、原発事故によって食の風評被害も出てくることでしょう。海外で日本の食材が避けられるのではと心配です。 日本が誇る水や米をはじめ、葉物野菜などが出荷停止という打撃をうけています。食を扱うお立場で、どのように捉えられていますか? 水や葉物への問題は料理家としても、慌ててしまいました。でも、私達の日本です。再建しようと皆が頑張る日本です。私は国からの指示を信じようと思います。皆目を大きく開きで耳を大きく澄まし判断し、口を大きく開けて食べ大きな声で大丈夫と言いましょう。出荷禁止になった生産者さんが、野菜を破棄する姿はしのびないです。悲しいですよね。 ⇒ [3]を読む |
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