川嶋先生にはお二人息子さんがいらっしゃるそうですが、ご家庭ではどういう子育て方針で? 何をやってもいいけれど、ウソをつくこと、ひとに迷惑をかけることは叱ります。僕が中高一貫教育の私立で育ってきたので、息子たちにもその良さを伝えられたら…と思って、二人とも中学受験を経て兄弟同じ学校へ。親は子どもに環境を用意することは大事ですが、そこからは子ども自身の選択。どんなに叱っても、親が味方であることを示すことも大切です。 先生は「子どもの本来持つ力」について語ってらっしゃいますが、今の子どもたちに感じることはありますか。 親が、過保護だと思います。病気や体のことをもっと学校教育で取り入れてほしい。日本人は人任せが主流で、自分で自分の体を守ろうという感覚がない。子どもに言うより、親に伝えなくては…と思いますが、多少の負荷をかけて耐えられる心身を作っていってほしいですね。 これまでもたくさん著書をお出しになっていますが、これから取り組まれたいテーマはどんなことですか? 日本の医療を変えていく活動です。医療費が掛かり過ぎですが、患者の意向など無視された「お任せ医療」。いってみれば子どものクレジットカードで親が借金をしながら医療費につぎ込んでいる。医者に掛からないようにするにはどうすればいいか?を考えないといけないと思います。たとえば、風邪を引いて医者に行っても治りません。糖尿病も管理ができれば怖くない病気です。一般市民が主体性をもって決めて、自分の死生観をもつこと。そういう意識改革による医療改革を目指しています。子どものための本を書くことは、病気にならないためにどうすればいいか?を知っておいてほしいからです。それから、西洋医学以外のことを学ぶ場も必要です。これは世界から10年以上遅れを取っています。今、統合医療か自然医療の専門の大学院を作る構想をもっており、数年後には実現している予定です。 とても大きなテーマですね。個人的に皮膚に出る症状、アトピーについて知りたいのですが、体温をあげることでこうした症状も改善されるものですか? 改善されます。僕の持論ではステロイドを使う病気は、必ず治ります。自分の体でステロイドを必要な分だけ副腎で作れるようになればいいんです。体温が低くてはステロイドが十分には合成されません。 ---ありがとうございました! <了> ●川嶋 朗さん 書籍情報
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