コンプリメントを続けることで子どもが自発的に学校へ行ってみよう!という気持ちになれるのですね。 子どもが学校へ行こうという気持ちになれる燃料は「自信の水」です。私は教育実践学が専門の研究者なので『自信の水を入れたら、子どもの身体症状は消えるのではないか』と仮説を立てました。その自信の水とは何か、それは子どもの「良さ=リソース=資源」です。これを子どもの心のコップに入れるにはどのような言葉があるのかを実証して見つけたのが「・・・・お母さんうれしい(愛情)」と「・・・・・の力がある(承認)」なのです。 恐らく夏休み前から不登校で、お休み明けから登校させたいと思っている親御さんも多いのではないでしょうか? このお休みの間、おまじないだと思ってコンプリメントしてください。無意識に親の価値観がインプットされています。お休み明けの9月1日は再登校のチャンス。学校が安全な場だと脳が学習すれば子どもは登校するようになります。まずお母さんがそう認識してください。現在コンプリメントトレーニングを受けている不登校の子どもたちのほとんどが、この9月1日に登校を再開していきます。ただし、子どもの成長は一進一退です。登校再開してからが本番なのです。毎日たくさんの自信の水を使いますから、たくさんのコンプリメントをしなくてはなりません。また、まだまだ子どもの心のコップは小さいのです。それを大きく強くするにもコンプリメントは必要なのです。自信の水を溜める心のコップは様々な体験経験で育っていくのです。くれぐれも過干渉にならないことです。ドンと構えてコンプリメントそして共感です。 母親の支援を強く感じますが、父親も講演会に参加するなど熱心にされていますよね? お父さんのコンプリメントの力はお母さんの半分くらいです。母性は強い。無関心なお父さんでなく、子どもの問題をちゃんと受けとめて関わろうという姿勢は素晴らしいです。でもね、やっぱり母親とは違うということを踏まえてください。子どもは不登校を克服してもジグザグで成長して一進一退。過干渉になると子どもは育ちません。 では最後に、コンプリメントトレーニングで目指していることを教えてください。 実践教育学の研究者として実証している意味は、いまの不登校支援では先生も医者も臨床心理士等のカウンセラーもまったく子どもをみていないからなのです。本に書いてあることで分析や解釈できないことはすべて発達障害にしてしまっている。私は心理臨床の大学院へ53歳で入学し、勉強をしました。しかし、これは学校教育にはなじまないとわかり、自分自身で理論構築をすることにしました。それがコンプリメントトレーニングです。 ---ありがとうございました! <了> 森田 直樹さん 書籍情報
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