0歳のお子様から始める!子供専用のスクール・塾・教材・幼稚園を探せる、口コミ&比較検討サイト「子供の習い事.net」 0歳のお子様から始める!子供専用のスクール・塾・教材・幼稚園を探せる、口コミ&比較検討サイト「子供の習い事.net」  
 
0
ログイン・会員登録
トップ スクール・講座(教材)を探す シリーズこの人に聞く 特集・口コミ
kodomononaraigoto.net
子供の習い事トップ > ブログ・コラム・特集 > シリーズ・この人に聞く!第130回 > 3
母親の育児ストレスや育児不安の研究に取り組む第一人者 大日向雅美さんつどいのひろば「ひだまり」ではわからないこと困ったこと何でも相談できる。
子育て支援は地域支援。つどいのひろば「ひだまり」ではわからないこと困ったこと何でも相談できる。

子育てひろば「あい・ぽーと」青山の他に、「あい・ぽーと」麹町をおつくりになり、そこでシニア男性が運営する「カフェ」を誕生されました。この試みもユニークですね。

私が関わっているNPOの子育て支援活動のコンセプトは「子育て支援は親支援」であり、老若男女共同参画で地域の育児力の向上を目指そうというものです。そのために地域の「子育て・家族支援者」の養成を始めて10年です。すでに港区・千代田区・浦安市・戸田市・高浜市で1600人を越える支援者が誕生して、地域の子育て支援に活躍して下さっています。そのほとんどは女性だったのですが、4年前に団塊世代男性を対象とした人材養成(子育て・まちづくりプロデューサー:愛称まちプロさん)を始めました。「現役時代の名刺で勝負!」とうたって。団塊世代の男性たちは高度経済成長を築き、低成長期の厳しい国際競争を生き抜いてきた方々です。それなのに定年後は家庭でも地域でも居場所がなくて。もったいないです。企業人・組織人として培ってきたスキルを今度は地域に活かしてほしいと願っての企画でした。キックオフフォーラムを六本木ヒルズで行いましたが、「現役時代の名刺で勝負!」が胸に響いたとのことで、全国各地から350名余り集まりました。
現役時代の名刺で勝負といっても、肩書人間はいけませんね。子育てや地域活動の経験もない人がほとんどです。ですから3カ月近くにわたって、子育てや地域活動について厳しい(笑)講座もしっかり受けていただきました。最終的に55名が『まちプロ』の認定を取得されました。その後、講座は今4期まで続いています。その方たちが青山の子育てひろば等で、一時保育や読み聞かせ、バックオフィス的なお仕事などして下さっています。この10月に麹町のひろばがオープンすることを契機に、親子や近隣の方々にコーヒーやスコーンを提供する「カフェ」も始めました。これまで女性と子どもだけだった子育てひろばや地域に『まちプロ』さんと呼ばれる団塊世代の男性に加わってもらったことで、新たな風が吹いています。この『まちプロ』の養成事業は、住友生命の「未来を強くする子育てプロジェクト」の助成事業です。企業とNPOの協働から新たな地域の関係性がうまれています。

世代も性別も越えて、子育て支え合いのモデルケースですね。情報発信地となりそうです。

私が「母性愛神話からの解放」を訴えていた先に2つ実現したいことがありました。一つは、母親たちが孤独な子育てから解放される「子育てひろば」を作りたいという思い。そこで活躍する中高年の支援者にとっては、地域貢献の場となることでもありました。もう一つは、国や自治体の施策に関わって新しい制度を作っていくこと。この2つが博士論文の『母性の研究』、そして『母性愛神話の罠』で問うた答えです。

私の場合は子どもが小さい時よりも、ある程度育った今「自分の子育て失敗だったのでは?」と振り返ったりするのですが…。

子育てに失敗などありませんよ。子どもを育てることは大変さも喜びもあって、それは子どもがいくつになっても、ずっと続くものだと思います。どんな時でもあきらめずに関わり続けることです。特に思春期は親の力が試される時です。子どもを信じて、そして待つことです。それから、子どもは「授かりもの」とよく言いますが、私は「預かりもの」だと思っています。「授かりもの」だと、親は自分の期待通りにしよう思いがちではないでしょうか。でも、私たちは子どもから子どもの命と人生を預かっているのです。子どもが自分の人生を決めて歩んでいく。それを傍らで見ている時には、いらいらしたり嘆いたりすることもあるでしょう。それでいいんだと思います。でも、どんな時でも子どもを見捨てずに、関わり続けることが大切で、それが親の使命ではないかと思っています。

なかなか親も成長できずにおりますが…おっしゃる通りですね。では最後に、「母性愛神話の罠」にハマって心折れている母たちへエールをお願いします。

私は「母性愛神話からの解放」の必要性を訴えてきましたが、子どもを愛する大切さは一度も否定したことはありません。子どもは愛されるために生まれてくるのです。ただ、その愛は母親だけが注げるとは限らないということです。母親も勿論ですが、父親や祖父母、地域の方々など、いろいろな方々の愛情に守られて育っていってほしいと思います。そのためにも、母親が一人で子育ての大半を背負わなくてはならないと思い詰めず、むしろ、周囲の人のお力を上手にお借りすることが大切です。そして、母親であると共に、一人の女性として、社会人としてのご自分も大切にしてほしい。それが心から子どもを愛し続けることにつながると信じています。

---ありがとうございました!
念願かなって大日向先生にお目に掛かれて幸せな取材でした。私自身ができそこないの母親で問題が多く、先生のお言葉は一つひとつ真を突くもので、取材中にも拘わらず押さえきれない感情が涙になりました。「母性愛神話」は真っ向から違う!と思いながら仕事を抱え子育てしてきた19年間。20歳を頂上とするならば、あともう少しで到達するのですが、きっと頂上に立っても景色が少し変わるだけでいろいろな悩みは尽きないものなのでしょう。これからも母親の不安に伴走してくださる先生のお言葉、大切に耳を傾けてゆきたいと思っています。

<了>
取材・文/マザール あべみちこ

活動インフォメーション

●大日向 雅美?書籍紹介

「増補 母性愛神話の罠」

  • 『増補 母性愛神話の罠』
  • 大日向雅美 著
  • 日本評論社
  • 定価 1,836円(税込)
  • 発売日 2015/6/23
  • 原著刊行から15年。子ども・子育て支援新制度スタートの年に、母性愛神話、三歳児神話の「いま」を増補し、装いも新たに再刊。

[1]   [2]  [3]

このページのトップへ

バックナンバー一覧へ

 




次回予告!

歌人 俵万智さん

次回は、歌人の俵万智さんが登場。デビュー作である歌集『サラダ記念日』は280万部のベストセラー。代表的な短歌【『この味がいいね』と 君が言ったから七月六日はサラダ記念日】では何気ない日常を短歌にし、身近な視点から感情の機微を伝えた。デビュー作から33年経ち、昨年出版した歌集「未来のサイズ」で歌壇の最高峰とされる迢空賞を受賞。世相も織り込む三十一文字で表す豊かな世界、子育てで感じた思いなどお聞きしました。どうぞお楽しみに!

子供の習い事コラム ママの失敗談
Copyright ©JP21