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落語家 林家木りんさん「木久扇師匠のようになりたい!」という熱い思いがあったからこそ入門が叶った。
木久扇ラーメン販売が入門試験となって。「木久扇師匠のようになりたい!」という熱い思いがあったからこそ入門が叶った。

ずっと野球一筋でこられて、大学生になってからまたさらに出会いがおありだったとか?

僕が大学2年生の時に「笑いが一番」というNHKの番組があって、たまたま観ていたら落語家協会会長の柳亭市馬(りゅうてい・いちば)師匠が出演されていて10分落語というコーナーで相撲行司の声を真似ていました。「へー、落語ってこんなモノマネもするんだ!」と、古典落語というものを話すイメージがあったものですから驚きました。実家は相撲部屋なので身近なネタでしたし、こういうので笑ってくださるものなんだな、と。

相撲も落語も日本の伝統芸ですが、何がきっかけで入門なさることに?

そもそも父と、木久扇師匠が昔からの友人でした。ある日、木久扇師匠を浅草でお見掛けした時に、今しかない!と思って「落語家になるにはどうすればいいでしょうか?」と唐突でしたがお声掛けしました。すると師匠から「では作文用紙3枚にその思いを書いて、事務所に送ってください」と言われました。作文用紙3枚って、つまり1200文字ですね。

どんなことを1200字に綴られたのですか?

正直、そんなに書くことはありませんでした。だって入門したいだけでしたから。笑わせたいけれど、お笑い芸人になりたいとは思っていませんでしたが、落語のことも詳しくはよくわからずにいましたので、とにかく師匠を褒めまくりました。師匠のようになりたい!と。重複している言葉もたくさんあったと思います。でも、それですぐ入門できたわけではなく、そこから半年くらいはまったく返信なく過ぎました。

それでもあきらめずに待ち続けてこられて、どういう展開になったのですか?

2009年の正月1月1日の早朝に公衆電話から僕のケータイに一本の電話が掛かってきました。誰だろう?と思って出たら「もしもし僕です」と。え?ボクって誰だろうと最初わからずにいたのですが、声が木久扇師匠なので「木久扇師匠ですか?」と聞くと「そう僕、僕」と。で、今から浅草演芸ホールに来られるか?と。行きます!とふたつ返事で行くと、木久扇ラーメンが山積みされていて「これ売ってくれる?」と。嫌とは言えず(笑)、一生懸命に正月3日間木久扇ラーメンを売りました。それが、入門試験でした。

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