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パラリンピック競泳金メダリスト 成田 真由美さん公演中に取得した金メダルは、観賞用として手を触れる体験も。そのずっしりとしたメダルの重みに誰もが魅了される。
ちょっとした一言で、力が発揮できる公演中に取得した金メダルは、観賞用として手を触れる体験も。そのずっしりとしたメダルの重みに誰もが魅了される。

ひのき舞台に出る選手は皆すごい精神力なのでしょうね。
緊張する、しないはタイムに影響がありますか?

パラリンピックのような大きな大会では、緊張するあまり泣いてしまったり、腕が回らなくなった選手もいます。でも緊張しないからいいタイムが出るとも限らない。
心地いい緊張は味わったほうがいい。腕が生まれつきないトモタロウという選手が出場する時に「予選で見たけれど、トモタロウの泳ぎが一番いい。
絶対メダル取れるから自信もって泳いでおいで」と、お尻をパンと叩いて送り出しました。実は私、トモタロウの予選での泳ぎを見ていなかったんですけれどね(笑)。
結局、彼はメダル取りましたよ。そういう時の言葉って大事なんです。
また北京パラリンピックの時、私は女子キャプテンでしたので、選手を送り出す時は一人ひとりに一言メッセージを書いて渡していました。でも、そういうのも嫌々やっているわけではなくて、好きでやっているんですね。
ちょっとした言葉で緊張が解けたりしますから。

言葉の魔法ですよね。やっぱりほめる言葉って、持っている力を後押しするんですね。成田さんはいろんな学校で講演をされていますが、子どもたちから感じることは何かありますか?

最近、目標のない子が多いように思いますね。
今が楽しければそれでいいみたいな……。また地方の学校の子どもたちには、いたわりの心が自然に身についているような印象を受けます。私の車椅子を頼まなくても押してくれたりしますから。やはりそれは、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでいる子どもたちが、都会に比べて多いということに関係があるのかもしれません。家の中に車椅子で生活している人がいると、何をすればいいか自然とわかりますから。
あとね、校長先生の元気がいいと、その学校の子どもたちも元気がいい。しっかり目を見て挨拶をしてくれるし、質問も活発にしてくれる。笑顔もたくさんある。今は挨拶さえできない子も増えていますからね。
子どもの気持ちに寄り添ってあげることが大事なことだと思います。

心に寄り添うことは一番大事なことですが、家庭でも学校現場でも大人が心の余裕がなかったり、失敗体験や感動体験とか少ないと心から伝えるような言葉がけができない。
本来の学校って、毎日が驚きでいっぱいなはずなんですけれどね。

講演に行くと、先生が「うちの学校には素行の悪い生徒がいるから、御迷惑お掛けするかも」と事前に言われたりします。私の車椅子の前輪はライトがチカチカ点滅するのですが、特攻服を着たツッパリくんがそれを見て「成田さんの車椅子、かっこいいっすね」って。「あんたたちの制服もかっこいいよ」と返すとちょっとうれしそうにしたりするんです。本当は皆、一人ひとりはまだ幼いしかわいい。集団になると悪さしちゃうみたいですけれど。

成田さんの講演を聞いて、皆がどんなふうに感じたか聞いてみたいです。成田さんの生き方を知って、人生変わる子もいるんでしょうね。

ある病院にリハビリへ行った時に、そこの理学療法士さんが「成田さんの講演を聞いて、この仕事に就いたんです」と言った人がいました。
そうか、一生を変えるきっかけになったんだなぁって思いました。本当にいろんな出会いがあります。
ある時、横浜市内の小学校6年生のクラスに呼ばれたことがあって、講演後しばらくしてからクラスのある女の子が骨肉腫になってしまった、と先生から電話をいただきました。卒業式の3日後に手術で片足を切断したそうです。「片方の足を失くしても、もう片方がある。もし、もう片方を失くしても車椅子がある。失くしたものを嘆くより、残された可能性でも生きられる。骨肉腫を克服して活躍している選手も大勢います、だから親御さんにも気落ちしないようにお伝えください」と、お話ししました。
その後、彼女はすごく勉強を頑張って、市内でも有数の進学校へ合格し、さらに都内有名私立大学へ進み、一般企業へ勤めて、今は実家のある地方へ戻って病院事務の仕事をしています。
今はもうガンも完治しているはずです。講演後のエピソードには、そういう話がたくさんあるんですよ。

小学校で講演風景

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