大学卒業後に海外へ留学もされてますよね。やはり音楽を学ぶには海外が拠点になります? マリンバは安倍圭子先生のところへ個人的に通ってレッスンを受けてました。でも「彼って打楽器の人だよね?」とか「きみのは打楽器でマリンバではない」とかどうだっていいじゃん的なことでけなされたりもしました。打楽器の人がマリンバをやってるという固定観念を払しょくしたかった。そういう閉鎖的な環境でマリンバをやるのは得策ではないかなぁと。日本にいると皆同じ曲をやっていてクリエーティビティがないですし、ならば思い切って自分のことを知らない人ばかりの国へ行ってみようと。 そういう気づきと行動力は素晴らしいです!あたらしいコトを始めようとする気合いが感じられます。 どこの国に留学するかも決めていなかったので、とりあえず車でヨーロッパをあちこち旅してみた結果、留学先はベルギーに決めました。ヨーロッパ各国に出やすかったし、パリなどに比べると生活しやすかったからです。ベルギーはフランス語、ドイツ語、オランダ語が公用語で多国語が入り乱れていましたが英語だけは大学時代、留学生もいたので生活に困らないレベルで話せました。マリンバが有名でないベルギーなら、これから有名にできるのではないかという気持ちもあってコンクールでは1位になりました。 マリンバ奏者の先駆者としてベルギーで燃えていたわけですね!そういう夢とか大志、なかなか大人も子どもも今持てなくなっています。SINSKEさんなら、そういう子に対してどうアドバイスされますか? まず正面から向き合ってあげるべきだと思います。ご家族にもよりますが、親も子どもを避けたり怖がったりする。でも子どもは正面向き合ってガツンと話してあげないと。親子でよけあって進んでいくのはよくないです。僕も生徒にレッスンしていますが、一番難しい時期は中2から高1にかけて。誘惑の始まる時代ですし(笑)。その時期をなんとなく過ごさせない。練習してこなかった子の演奏はすぐ見抜けます。練習しなかったことを叱るのでなく、なぜ練習できなかったか?今何に興味があるのか?そこを話さないとダメ。「あの時やっておけばよかった」と後悔はしてほしくない。だから1ヵ月楽器に触れないで、それで何とも思わないなら辞めればいいですし、やっぱり楽器に触れたいなら続けるべき。僕はピアノをやっていたことが、マリンバを演奏できることになった要因のひとつだと思っています。 やっぱり基礎は大事ですね。では最後に来年のマリンバ奏者としての抱負と、SINSKEさんと同世代の親たちへメッセージを。 マリンバをもっと知ってほしい。マリンバという楽器を選択するきっかけを一つでも多く作っていきたいと思っています。ジャズでもクラシックでも僕はどちらのコンサートでもできます。子どものことは、いいところを褒めてあげることが大事。僕は母から褒められても「僕のこと好きなんだから当然でしょ」という感じでうれしくはなかったのですが、やはり1日40分のピアノの練習という環境を与えてくれたことには感謝しています。といっても、感謝を態度に表せるようになったのは最近なんですけれどね(笑)。 ---ありがとうございました! <了>
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