■カエルの子はカエルなんじゃないかと。その後、落語を選ぶことになったのはどうして?
師匠は僕がプロ野球選手になるんだ、というと「すごいねぇ」と、むしろ盛り上げてくれていました。そんな僕も大学進学にあたって岐路に立った。「先生になる」という道もあったわけですが、少子化ですぐに採用はされないだろうと。その他は「木久蔵ラーメンを海外展開するために国際経営を学ぶ」「新しいパフォーマンスを学ぶために演劇を専攻する」の選択肢があったんです。大学は国際経営も演劇も合格しましたが、結局「演劇」を選んだ。机の勉強よりも、パフォーマンスを学ぶこっちのほうが楽しいかなと。有名人の二世とかもたくさんいました。でも、芸能界って親の七光りなんかだけじゃ生きてゆけない厳しいものです。自分が他の人とどう違うかアピールするには「落語家」という肩書きだったんですね。父のように、落語をやっていてもラーメン屋をやったり、絵を描いたりできる。笑点なんか見ていると、くだらない駄洒落で皆を笑わせることもできる。落語家って色々できて楽しいかもなぁ、と。 |
肘をついているのが、やんちゃな小学1~2年の頃のきくおさん。
お友達と近所のレストランで。 |
⇒ [ 2 ]を読む |