■弱音を吐かない性質も見抜いていたわけですね(笑)。辞めたいと思うことはなかったですか?
辞めることは考えなかったですね。シンクロを純粋に楽しんでいました。どんどん上手になって、そのスピードも早かった時期でしたので。練習はしんどいし、学校の友達とは遊べなかったですけれど。でも、たった一度だけ、中1の時に本気で辞めようと思ったことがありました。指導者や仲間を信頼できなくなるような人間関係が見えてしまったことがあって。そのとき、1週間練習に行かなかった。そうしたら、体が干からびたように感じて。結局、誤解も解けて戻りました。その時に私にとって「水」、「シンクロ」というものは、なくてはならないものだと分かったのです。 |
■それからは迷いがなくなって、シンクロに没頭された……。
もちろん、きつい練習のくり返しで辞めたくなったこともありました。でも、ここまでやってきたことを自ら放棄するのは許せなかった。それに自分に合うものがせっかく見つかったのだから、それをやり遂げたいと思っていましたね。 |
■練習がハードで一日のほとんどを占めていたのに、勉強時間はどのように確保していたのですか?
中学時代は地元の公立校に通いながら、大阪の「井村シンクロクラブ」に行くようになりまして。練習ばかりで本当に時間がなかったので、宿題とか最低限のことをやるだけで精いっぱい。大阪に通う電車の中で宿題をしたり、短時間で効率良くやっていました。そもそも成績で5をとろうなんて思っていなかったですし(笑)、そこで自分をアピールする必要もないだろう!!と割り切っていました。 |
⇒ [ 2 ]を読む |