■ところで監督のお子さんは、ラグビーをされているんですか?その他にも何か習い事は? 息子が二人いまして、下は3歳なのでまだ何もしていませんが、上の7歳の子(小1)はラグビーを習っていますし、スイミングスクールにも通っています。
■お子さんは習い事を楽しんでいます?よい指導者にめぐり合っていますか? 僕は、指導者がもっと力を伸ばすような指導のしかたを考えたほうがいいと思う。今、通っているスイミングクラブは2箇所目で、泳ぐ力もついた。でも、以前のスイミングクラブは、1ヶ月に1度進級テストがあって、それにパスしなければまた最初から練習やり直し。息子は1年間も同じクロールのコースから、なかなか上の級にあがれなかったんですね。せっかく身についた力があっても、不合格だと低いレベルから再スタートしなければならず上達できないし、本人もどこが駄目なのか納得できない。ボランティアなら、そういう姿勢でも仕方ないけれど、対価を払って習っているのだとしたら、払われる側はその対価に指導力で答えてほしいと思います。漫然と教えるのは怠慢です。
■結局、一箇所目のスクールはおやめになって他のスクールへ通われることを選択された。 そうです。その前にきちんと説明をしてほしいな、と思ってスクールの代表と話しました。分野は違いますが、僕も一指導者として、能力を伸ばせない指導方法は違うのではないか?と。先方は、驚いて謝罪していました。子どもだからといって、僕は全部相手に指導方法を委ねたくない。疑問があれば、親が尋ねて然るべきでしょう。その子に合った指導が受けられる場所や環境を見極めるのも、親の役目だと思っています。実際、他のスイミングクラブへ行ったら、あれよあれよという間に上達したので、今は変えてよかったなと思っています。
■そういう強くて頼りがいのあるお父さんのこと、息子さんは大好きなんでしょうね。 お母さんのほうが長い時間一緒にいるので、お母さんのことのほうが好きでしょう(笑)。
■いまの子どもたちには、どんな指導が必要だと思われますか。 自分で何かを見つけ出す作業のできる場が無くなっているから、遊びのできない子が増えているのではないでしょうか。ぼくらの子ども時代は、空き地や原っぱとか危ない場所がたくさんあって、そこに行けば誰かがいて遊べた。環境が失われているのでしょうが、遊びはすべての基本。徹底的に楽しめない子は、勉強もできません。テストで良い点を取って受験に勝ち抜く技術を身につけていたところで、社会に出れば、たくさんの引き出しをもっている人のほうが強い。まず、好きなものを自分で選べること。そして、好きなことを伸ばすにはどうしたらいいかを考えたいですね。たとえ好きなことが同じ人がいても、一人ひとり顔も性格も違うのですから、指導のマニュアルはありません。
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