若村 麻由美 (わかむら まゆみ)さん 俳優。無名塾出身。NHK連続テレビ小説「はっさい先生」のヒロインとしてデビュー。エランドール新人賞を皮切りに数々の賞を受賞。ドラマ「夜桜お染」「白い巨塔」「警部補・五条聖子」「科捜研の女」他。映画「蒼き狼~地果て海尽きるまで」他。舞台「マクベス」「頭痛肩こり樋口一葉」「鉈切り丸」他。ライフワークとして、語り芝居「原典・平家物語」を続け、今年12月25日京都芸術劇場春秋座にて新ジャンル、語舞踊「書く女」を発表予定。ヒマラヤトレッキングをきっかけに富士山清掃隊長を務めるなど自然環境への活動も続けている。» 若村麻由美 さん 公式サイトはこちら» 公式ブログ「Private Cafe」はこちら きょうは10月の舞台についてと、若村さんの幼少期についていろいろお聞かせ頂きます。最初にお尋ねしますが、小さな頃、習い事は何かされていましたか? 幼少期から都内で過ごしました。身体を動かすのが大好きで、神社の境内で暗くなるまで元気に遊ぶような子でした。3歳から日本舞踊とクラシックバレエを始めました。体の動かし方が違うので4歳の時に「どちらかを選んだほうがよろしいのでは?」と先生に言われ、記憶にはありませんが私は日舞を選んだそうです。着物を着て週3回お稽古。たまたま家の近くにあった日舞のお教室ですが、お師匠さんはやさしい方でありながら、お稽古は厳しかったですね。日舞を通して礼儀作法を身につけました。 3歳から日舞を!女優への道をそこから歩まれていたように思いますが、何か心に残る当時のエピソードはありますか? 小学生になった頃、国立劇場で「藤娘」という演目を発表会で演じることになって「せり上がり」で舞台に登場した時、暗転からパッとスポットライトがあたり、お客様の拍手と歓声を浴びて、とってもうれしくなりました。人生初の舞台は保育園の劇「シンデレラ」をトリプルキャストで演じることになって、私は魔法で美しく変身して舞踏会でダンスをしてガラスの靴を忘れるまでのシンデレラ役でした。セリフは一言くらいしかなくて、身体表現ができたからその役を務めたのでしょうね。 舞台の楽しさ、ライブ感をその頃から体験していらしたのですね(笑)。小さな頃から夢は「女優」になることでしたか? いえいえ。日本舞踊 坂東流の名取に当時最年少の15歳でなって、日舞の仕事で生きていくのかな?とぼんやり思っていました。でもしきたりを大切にする世界では実力があってもなかなかそれだけでは舞踊家になれないものです。私は、ものづくりが好きで蕎麦打ち職人にも憧れていたんですね。それで高校時代は都内のあちらこちらの名店蕎麦巡りなどして。でもまずは、大学へ進学しようと考えていました。 日舞は若村さんの表現する基盤を作ったのかもしれませんね。子どもの習い事を考える親に何かアドバイスを頂けますか? 私の時代は、習い事ブームで日舞の他、オルガンやそろばん、剣道や水泳にも通っていました。その中で一番長く続いたのが日本舞踊。親は子どもの可能性を探るためにいろいろ習わせたがりますが、その子は何が好きか?楽しんでいるか?を見極めてあげられるとよいですね。親の意向で無理やりやらせても途中で挫折します。好きなことって将来仕事にならなくても、生涯の趣味になります。好きなものがあるのは幸せなことですから。
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