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イクメン料理研究家 コウケンテツさん

コウケンテツさん

料理研究家。大阪府出身。旬の素材を生かした簡単でヘルシーなメニューを提案。テレビや雑誌、講演会など多方面で活躍中。一男一女のパパでもあり、自身の経験をもとに、親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に力を入れている。著書は「コウケンテツのおやこ食堂」(白泉社)、「こどものまんぷくごはん」(家の光協会)「幸せの野菜ごはん」(文化出版局)、「弁当」(講談社)など多数。 »  コウケンテツさん 公式サイトはこちら

世の中で一番大切なのは、ご飯を食べること。

コウケンテツさんはイクメン料理研究家としてメディアでたくさん紹介されていますが「理想の夫」「素敵なお父さん」のまさにシンボル。料理の道を選んだのは、料理家のお母様(李映林さん)の影響ですか?

母の料理が僕の根源です。母が料理家になったのは、僕が社会に出て働き出してから。我が家の日曜朝は皆で料理する日で、ホットケーキ、クッキー、ホットドック、手まきサンド…皆で買い物に行って作る楽しい時間でした。僕は4人きょうだいの末っ子でしたから、母の眼もそれほど届かずうるさくなくて(笑)自由にのびのびと過ごしていましたね。きょうだい構成は一番上が8歳上の兄、次が姉、その次に兄、そして僕。

とてもいい環境でしたね!ちょっと歳の離れた末っ子は皆に愛されてお育ちになられたのでは?

自分で思う以上に家族からたくさん愛情を注いでもらったおかげで、誰とでも打ち解ける子でした。近所の駄菓子屋のおばちゃん、パン屋のおっちゃんのところに、ひとりでテクテク歩いて遊びに行ってしまう…ほったらかされておいても全然大丈夫(笑)。僕は小さな頃、喘息もちで体が弱くて、小2から水泳、小3から野球を始めました。母が「何を食べさせたら元気になるか?」といつも僕を気遣って手料理を用意してくれました。

健康そうな今からは想像もつきません。ひと昔前は「男子厨房に入らず」という風潮でしたが、コウケンテツさんのように手際よくいかなくても、今や料理もできる夫の支持が断然厚い。少年時代からずっと料理好きなのですか?

思春期の一時期、中学生の頃は料理するのが恥ずかしくなって離れましたが、高校生になってまた戻りました。スポーツをやっていたので栄養を考え、弁当も自分で作っていましたね。でも感覚的に、料理を人に披露するという概念がなかった。料理の仕事は基本的に裏方です。自分が作っているところを写真に撮られるのは思いも寄らなかったので、最初は抵抗があって「これ(自分の料理する姿)は、いらんやろ~」と思っていました(笑)。

主にどこでお料理を学びました?料理の専門学校とか?

母の手料理からですね。何しろ喘息もちでしたから季節の変わり目に体調を崩し、すぐ気管支炎をおこして、こじらせると肺炎に。母は何を食べさせたら僕が元気になるか?を常に考えて、韓国から漢方を取り寄せて薬膳スープを作ってくれたり。その時は「なんでこんな苦いものを飲まなくちゃならんのだ?」と思いましたが、のちのちになって、そのありがたさに気づきました。

幼少期は喘息に悩まされ、母が食で細心の気遣いをしてくれた。

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