司法試験の勉強と、ご自身の勉強法が合致したとおっしゃっていますが、それはどんな点でしたか? 司法試験は、運の要素が大きいオリンピックなどと違って、努力すれば正比例して成果が出ます。要は、勉強量をこなせるかです。司法試験合格のために、私は7回どころか100回以上テキストを読みました。だからこそ合格できた。司法試験は、努力が確実に報われるテストと言えます。そして、7回読みという勉強法だと覚えるだけでなく理解できるので最適です。頭で理解したことをそのまま吐きだすことが、司法試験では重要ですので。 大学3年生で司法試験合格、4年生では国家試験1種も合格されていますが、次なる目標は何でしょう? 司法試験合格は最年少組でした。私は何かに向かって努力することが好きです。東大に合格したらもう勉強しない…と思って入学しました。国際フォーラムで開催された入学式には、約3000人の東大の新入生がいました。そのときも同じ。「東大生になるだけでは、十分じゃない。この中に埋もれてしまわないように、もっと努力しなくては!」って。勉強が好きなわけでなく、努力すると成長できる。こうやって確実に一歩前に進んでいる感じが好きなのです。その感覚が生きている実感につながっています。次は、日本を出て海外からこの国のことを見たり知ったりする機会を得られたら、と思っています。 「7回読み」とは、どんな方法か少しご紹介ください。 7回読みにおいて重要なことは、いかに1回ずつ読み込まずに、軽く読めるかということです。1ページをどの程度の秒数で読めるか。「読む」のではなく「眺める」。それを今回の著書で具体的に伝授しています。1回で理解しなくていい、という考え方から編み出した方法です。7回のうちどこかでわかるようになればいい。繰り返すうちに毎回新しい発見がある。繰り返しが苦にならないのは、勉強のポイントかもしれません。 繰り返しが大切なのですね。では、子どもの習い事を考える親へアドバイスをお願いします。 私が真剣に勉強を始めたのは中学校に入ってからでした。勉強は、自分との闘い。習い事など、子どもに選択肢を与えられるのは親ですが、子どもより熱心にならないで。自分より熱心な親が身近にいると、子どもは、冷めてしまう。そして、やらされている感を感じてしまうと思います。選択肢を示し、そのための環境を整えてあげる必要はあるでしょう。それから先は、子どもの自主性に任せる度量が必要。「すべての可能性を与える。そして、どの可能性も否定しない」ことが大切だと思います。 ---ありがとうございました! <了> ●山口 真由さん 書籍情報
|
|