山口真由 (やまぐち まゆ) 弁護士。1983年北海道生まれ。2002年東京大学法学部入学。在学中3年生時に司法試験合格。4年生時に国家公務員1種試験合格。06年東京大学法学部を首席で卒業後、財務省に入省し、主に国際課税を含む租税政策に従事する。09年弁護士登録。現在は企業法務を扱う弁護士として働きながら、テレビ出演などでも活躍。著書に『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある』(扶桑社)、『東大首席弁護士が実践!誰でもできる<完全独学>勉強術』(SB新書)など。 本屋さんで山口真由さんの著書を手にしたきっかけは、なんといっても最新刊の美しい表紙ビジュアル。こんな美貌で弁護士?すごーい!と拝読したところ、内容もとてもおもしろかったので今回インタビューにご登場願いました。弁護士さんでいらっしゃいますが、この仕事へ進まれたきっかけはどんなことでしたか? 大学3年生時に司法試験に合格した際に、弁護士になろうか迷いました。もっとも、もともと官僚志望でしたので、大学4年生時に国家公務員1種試験を受けて合格し、卒業後は財務省に勤務しました。官僚の仕事はやりがいもあっておもしろいものでしたが、医師である母に、常々、「女性は資格のある仕事で生きていくのが幸せ」と助言され、なるほどそうか…と。出産、子育てで女性が離職する率は6割。官僚も産休・育休は取れますが、長いスパンで考えると弁護士もいいな、と思いました。 弁護士も官僚も東大在学時に資格取得されていて、それだけで凡人はただ感嘆の声をあげてしまいますが、2年間財務省でお勤めされてから若くして弁護士として独立をされました。企業に勤める…という選択肢は最初からなかった? 私の両親は医者です。ですが、解剖が苦手な私は血を見るのが、もう、これは、本当にダメ。それで、医者になる道は選びませんでした。でも、医師の家庭に育ったので、「職業というのはプロフェッション、つまり、自分の社会的な使命である」という意識は強かったです。そして、お金がすごく儲かるビジネスとか、コマーシャリズム優位な企業より、自分の仕事が社会に役立っているという実感の得られる職業に就きたかったのです。 明確なビジョンで職業選択をされていますね。7回教科書を読むことを勉強の基本としています。満遍なく勉強ができたと思いますが、お得意な科目は何でしたか? 日本史が大好きでした。頭の回転、地頭の良さは関係なく、社会科はやればできます。読むのが好きでしたから国語も得意でした。本が大好きで小学校の頃は図書館から毎日1冊借りて読んでいました。とにかく活字を読んでいたくて、詩を書いたり、物語を自分で作ったりもしていました。実家の部屋の引き出しに、そうしたメルヘンな作品が眠っています。誰かに見られたらどうしようかとヒヤヒヤ…(笑)。 それは宝物ですね。読むことがお好きでいらしたのが今のベースを作っていらっしゃる。何か習い事はされていましたか? 両親は幼かった私に絵本を何度も繰り返し読んでくれました。だから、繰り返し読むことに抵抗がなかったのです。本好きの子は語彙も豊富で言葉が早い。小学校に上がると「真由ちゃんは頭がいい」と周囲に言われるようになり、次第に、自分でもそれを意識するようになりました。お友達から、この答えは何って聞かれるかも知れない。すぐ答えられるように調べておこう!という感じで。 習い事は英語、ピアノ、習字、お絵かき教室。体験して「これやりたい!」というものを片っ端から習っていました。ピアノだけは私にとって苦痛。毎日30分練習しなければならなかったけれど、この30分は異様に長いと思っていたのを思いだします。結局、バイエルだけで終了しました(笑)。 |
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