自分を高めると大切に育てている仕事に反映される…というのは他のことでも置き換えて言えますね。NYでの演奏は日本と違う反応ありますか? ボブ・ディランさんやレディー・ガガさんが唄っていた『THE BITTER END』というNYのライブハウスで演奏する機会を頂いて、年一回渡米してライブを行っています。NYは僕らにとってアウェーで知らない土地、知らない人ばかり。とりあえず演奏してみようかとやっているうちにお客さんがどんどん入って来てくれてすごく盛り上がります。最初は30分という演奏時間でしたが、好評で40分、45分と少しずつ演奏時間が伸びているのも異例なようです。 厳しいNYでは素晴らしい評価ですね。では、これまでのご自身を振り返って、言葉ではどんな風に伝えたいですか? 自分を見つめる作業で、人生は大きく変わるはずだと思っています。僕は高校のギター部で指導してくださる先生に「才能がある!」と褒められ一気に開花しました。それまで父に厳しく育てられ褒められずにきたので、褒められてからの爆発力がすごかった。音楽家は特に、幼少期から楽器に触れられる環境があった人がプロとして活躍しています。でも、僕らは先程お話ししたように幼少期はギターとは無縁でした。ですから、人には誰しも可能性があるということ、指導者を信じることを伝えたいです。 確かに英才教育だけがプロになる道ではないです。でも同じ指導者についてもプロになる人、ならない人がいます。その分かれ道には何があるんでしょう? 自分の活かし方ができたこと。自分にとって何が最善か?を考えた時、僕は楽しいことには全力で向かえるタイプだと気づいたんですね。逆に、そうでないことには向かえなかった。それが僕にとってプロになるかどうかの分かれ道でした。 自分自身を客観的に知ること。自分の立ち位置、キャラクター、実力…全部含めて考えられたのでプロになれたのだと思います。僕ら東京で初めてライブをした時100人、高知では399人お客さんが来てくださった。やり方次第でそういう結果がうみだせたのは、高校時代にマネージメント力を先生から学べたからです。 では最後に、習い事を考える親へメッセージをお願いできますか。 子どもは褒めたほうが伸びるし、認めてあげることだと思います。その子が方向違うところへ行こうとする時に、どう導くか?押さえるのか、横にそらすのか、自由にさせるのか。僕は自由にできるのが子どもの素晴らしさだと思っています。 親がまず自分を知ってほしいですね。性別関係なく子どもは人間として見ると、そんなに難しいことはないと思っています。許すことを覚えると、人は成長します。常に疑問を投げかけて、親が答えを提示せず、子どもに考えさせた。考える力を身につけさせたいですね。 ---ありがとうございました! <了> いちむじんさん 活動情報
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