これまでの経緯を伺って、永田さんが相当星の勉強をされてきたことがわかります。幼少期はどんなお子さんでしたか? 本ばかり読んでいました。遺跡好きな父が本好きで、とっても変わっている父でしたが影響を受けています。父から初めてもらった本が「ツタンカーメン王の呪い」という厚みのある本でした。小学校時代は、学校の図書館で一番本を多く借りて読んだ人に選ばれたこともあります。あらゆるジャンルを読破してきて、本を読んでいる合間の世界感が好きで、星の本も大好きでした。 星を解説される語彙が豊富なのもうなずけます!勉強もよくおできになった? いえいえ。科目的には算数が得意でしたね。実は今も、大人のための数学塾に通っています。今から試験を受けるわけではないので、ストイックに計算問題を解くというわけではなく、その日に興味のあるテーマを先生とお話するというものです。ものすごく知識のある先生なので、公式ができた背景や歴史、数学的思考を毎回先生からお聞きすると感動します。今の宇宙論は全部数式から成り立っています。数学は言ってみれば、天文の広い宇宙を知るツール。この武器を持っていると宇宙のことがよくわかる…といったような。それを身に着けたいという思いがあって数年前から通い始めました。 日々研鑽を重ねられて、怠けていないでバージョンアップされてすごい。子どものころはどんな習い事を? 習字、エレクトーン、空手。本当はバレエを習いたかったのですが、母に連れられて行ったのがなぜか空手道場(笑)。本ばかり読んでいて、体もあまり強くなかったので運動系のものをやったほうがいいし、どうせなら護身術を…と。型を一通り身に着けるまで辞めてはいけないと言われ、小学校低学年から通いました。一番長く通ったのは小5から中3まで数学塾へ。その先生がいてくれたから、こんなに数学が好きでいられているのだと思います。 いわゆる復習塾とか受験対策のための数学ではない塾でしたか? もとはコンピューターの会社にお勤めされていた女性の先生が主宰されている個人の数学塾で、数字に向き合う姿勢がとてもストイックでした。怖かったですし、ものすごく宿題も出ました。塾のある日に、お友達の誕生会があって…なんて言い訳も通用しませんでした(笑)。私たちが暮らすこの世界は全部数式に置き換えられます。その数的世界がわかってくると美しく見えてくる。この地球上で起こることと、宇宙からロケットが帰ってくるのは、ちゃんと理論がしっかりとあり、ニュートン力学は今でも通用しています。数学なんて使わないから…とおっしゃる方も多いのですが、現実世界の中にどれだけ数学的世界が詰まっているかを知ることができました。 |
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