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裂き織り・手芸作家 秋園圭一(ZONO)さんさんロボットの研究者である父からの影響は、もの作りへと発展。
日常にあるものを自分で作ってみたい。ロボットの研究者である父からの影響は、もの作りへと発展。

大学ではゼミで何を勉強していました?何か今の道へ続くようなことですか?

父の影響もあって、大学ではロボットを学ぼうと思って機械工学科に進んだんです。そうしたら機械の勉強自体は面白かったんですが、ロボットを作る際に自分が関われる部分はとても少ないということに今さらながら思い当たりました。一部の部品にしか関われないことが多いんです。それも大切な仕事ではありますが、満足できなかった。また、ロボットが完成したとしても、それがすぐに生活の役に立つわけではない点にも不満がありました。そういうことをモヤモヤと考えながら自転車で日本縦断をしている時や山に登っている時、「ここにポケットがあったらいいのに」「ここがもう少し丈夫な素材なら擦れないんじゃないか」などウェアの改善点に色々気づいて、日常にあるものを自分で作れたらいいんじゃないか?と考えるようになりました。

自分がほしいモノを「こうならいいのに」という視点で改善して作るようになったわけですね。それにしても布だけでなく革やデニム、籐やニットなどあらゆるジャンルで作ってますが。

日常のものを自分で作る…と考えた時、母が編み物をしていたことを思い出しました。編み物なら棒針と毛糸があればできるし、ちょっとやってみようと大学2年の時にマフラーを編み始めたのが今の活動の始まりです。母を驚かせようと思って、編んでいるのは秘密にして独力で編み上げましたが、目も落ち、ヨレヨレで人にあげるのはちょっと・・・という出来だったので自分で使っていました(笑)。そんな出来でしたが、なんとも言えない達成感がありました。ロボットを作る場合に一部しか関われなくて、しかもすぐに生活の役に立つわけではないことに自分の不満があるなら、自分の力で全体を作れて、毎日の生活で役に立つものを作ればいいんだ!と気付き、霧が晴れたようでした。そのため研究室ではロボットの研究ではなく人間工学を専攻して、人が日常使うものはどのような形状・機能があると快適か?といったことを研究していました。

好きを極めていらっしゃいますね。マフラーを編んでから、今度は何を作ったのですか?

2本目のマフラーはうまく編めたので、今度はもっと大物を編みたくなってセーターを。それからカーディガンも…となっていきました。編み物は冬のものですが、シャツが作れたら四季を問わず着られるかなと思って、今度は洋裁を始めました。服だけでなくバッグもできたら…と思い、いろんな分野に広がっていくことになりました。これは、ロボットから方向転換して「日常で使えるものを」というのがコンセプトになり「この技法でこれを作る」と制限するのではなく、分野を問わず日常で使うものを面白くデザインしていった結果だと思います。

とても器用だなぁと思いますが、おもちゃを手作りする以外に何かおうちの手伝いとかされていらしたのですか?

父からはロボットへの興味に影響を受けましたが、母からは3歳ぐらいの頃から縫い針を持たされていました。自分の靴下に穴があいたら自分で繕うというのが母の教育方針だったようで、自分にとってはそれが普通でした。今考えると危ないと思うんですけどね(笑)。それが原体験にあったので、ロボットから手芸に方向転換した時もそれほど抵抗が無かったのかもしれません。男が手芸と言っても、ものを作りたいという情熱ではロボットでも手芸でもそんなに変わりないのかもしれません。

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