主婦の半径5mの生活を歌う 秦 万里子 (はた まりこ) さん 東京都出身。3月28日生まれ、牡羊座B型。 秦さんといえば「即興ソング」がおハコというほど楽しい歌詞をピアノ演奏に軽やかにのせて歌われていますが、ピアノは小さな頃から好きでしたか? 3才の頃からピアノは習い始めました。ちょうどお庭続きのお隣に住んでいらしたのが作曲家・三宅榛名(みやけ・はるな)のおばさまにあたる方で、芸大を2番でご卒業された方に指導をしていただきました。とても厳しかったけれど、ちっとも苦ではありませんでした。 具体的イメージとして残っているのがスゴイ。音の感覚も鋭かったのでしょうね。ピアノの先生から指導されたことはたくさんおありでしたか? それはそれはたくさんあります。ハノンから聴音から全部指導を受けました。私が一番今役立っているのは「※カデンツ」。あの音楽の授業のはじめとおわりに、「ジャン、ジャン、ジャ~ン」と和音で弾くあの音。文章で起承転結があるように、音楽も終わり方のパターンがあります。聴音や今までのピアノ曲から学んでいました。音大に入学するまで、ずっとその先生は変わりませんでしたね。厳しい先生でしたから、あまりの緊張でお漏らししちゃう子がいたりしましたし、指の番号を間違えて弾くと「もう一回!」「どうして練習してこなかったの?」と言われましたが。 私はピアノの先生が6年間で8人くらい変わって、あまりいい思い出がありません。習字やスイミングは楽しく通っていましたが、ピアノだけは辞めたかったんです。秦さんの場合は、厳しい先生のもと嫌になったりされませんでしたか? ひとつにはグランドピアノだったこと。そして鳥の羽のついたスリッパとアンゴラのセーターの先生を何となく優雅に感じていたんです。ある時、その先生がトイレに入っていく姿を見て衝撃を受けたことを覚えています(笑)。「え? 先生もトイレに行くんだ!!」ってね。 天才音楽家と称される起源ですね。今もステージでは鍵盤を見ずに、指から音が紡がれるように奏でています。練習は今でもやはりものすごくされるのでしょうか。 練習と思わずに触っていますね。昔からそうですが、ピアノに触れずにいられない。 凡人からすれば狂気の沙汰です!特に精神的に追い込まれること無く、バリバリと課題もこなしつつ、しかも海外での留学生活でしたよね。タフな学生時代がベースにあるのですね。 そんなピアノ漬けの日々でも一度も嫌にならなかったのです。日本人は特にですが、海外で留学生活を送るうちに他のことにのめりこんでしまったり、ドラッグにおぼれたり、つるんで遊びほうけて勉強どころではなくなってしまったり。今の時代も多いかもしれませんが、当時もそうでした。ピアノ漬けの私ですらさまざまな勧誘はありましたね。自分の心がしっかりしていないと、勉強はできません。たくさんの誘惑がありますから。 |
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