本業の傍ら国際医療支援や「弁当の日」プロジェクトという活動にも力を入れていらっしゃるんですね。国際医療支援は、現在どんな活動を。 イラクの4つの小児病院へ、五年間で合計二億四千万円分の薬をとどける活動を続けています。国際医療支援はずっとやりたかった仕事ですが、きっかけは日本政府が自衛隊をサマワに送ったこと。当時の政府は、これが人道支援なんだと言いました。 真の人道支援。国が決めたレールに乗るのではなくて、自分たちが考える支援を形にするのは、新しい道を作っていくようなことですから、ものすごくエネルギーが必要ですね。 昨年の8月にはイラクへ行って、50度の猛暑の砂漠で子どもたちを診察してきました。
2月にもまた行く予定です。今度は、イラクの6つの病院の小児科医たちが集まって、カンファレンスをしようということになっています。そのための資金稼ぎが「哲学のある義理チョコレート」の販売。売上は、すべて医療支援に使っています。 とても素敵なアイデアです。日本が誇る製品(六花亭のチョコ)に、イラクで頑張る子どもたちの絵を添えるのは、モノを通じてあったかい気持ちになれる寄附ですね。 今年から缶入りパッケージにバージョンアップしました。六花亭の三種類のチョコレー
ト10個入で、おいしくてかわいくて、役に立つ。まさに哲学があるチョコレートです。 先生はこれからの未来を背負う子どもたちを支援されていらっしゃいますが、日本の子どもたちへは、どんなことを伝えたいですか。 子どもたちには、本を読んでいてもらいたい。今の僕の考え方を方向づけているのは、子ども時代に読んだ本。こういう仕事をしたいと思わせてくれたのも本だったし、人と少し違う表現をしたときでも、ぐらつかないでいられるのも、本のおかげでした。生きていれば嫌なことや納得できないことがあるけれど、本には救いがある。
---ありがとうございました! <了> 編集協力/高田友美 取材・文/マザール あべみちこ
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