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中学受験システムに一石を投じる 瀬川 松子さん塾発行の問題集には教科書とは比較にならない高レベルな問題が並ぶ
中学受験ブームを斜めから見てみよう塾発行の問題集には教科書とは比較にならない高レベルな問題が並ぶ

私が一番心に響いた言葉は、瀬川さんの著書の最後のほうに書かれていらした「子どもがいつ伸びを見せるか、いつが学びに適した時期であるかは、子どもによって異なっている。中学受験をしないと、あるいは中学受験の世界で成功しないと、希望がないということでは、決してない。システムの外側に、解決策があるかもしれないということ。そして、システムというものが、あくまで人為的に作られたものであるということ。それを忘れてしまうと、何の意味もない時間と労力を費やした挙句、悲劇を買わされて終わってしまう。」この一文です。その通りだと思います。

よく誤解されるのですが、私は、中学受験そのものに反対しているわけじゃないんです。それは個々のご家庭で決められることだと思いますし、どうしても通ってみたい学校があるという方は、無理をしないでがんばってほしいと思います。
じゃあ何を訴えたいのかというと、「私立に行かないとまともな教育が受けられない」「中学受験を経験した子どもは伸びる」というような誰かの作り上げた価値観をもっと疑ってほしいということ。「中学受験すれば幸せになる」というメッセージを、そのまま「なるほど中学受験すれば幸せになるんだ」と読むのではなく、「『中学受験すれば幸せになる』と言いたい人がいるんだ」という風に読むリテラシーを持ってほしい。「これが答えです」というメッセージが発信される背景には、色んな商売の都合や利害関係があるのですから。
私は昔のことをしつこく覚えている方なんですが、私が小学生の頃(80年代)は、「真面目に公務員試験受けるなんてダサい。クリエイティブな仕事だぜ」というメッセージが世の中に溢れていました。バブルのせいでそういうメッセージが受ける時代だったんだと思います。色んなカタカナ職業が出てきて、フリーターも肯定的に勧められていました。でも、あっという間にバブルがはじけてメディアの論調が変わりました。もちろん当時は「メディアの論調が変わった」なんて思いませんでしたが、子ども心に人生アドバイスって当てにならないんだなと思った記憶があります。このことは今の教育系のアドバイスにも当てはまるんじゃないでしょうか。不安な時代だから、そういう時代の気分に乗っかった色んなメッセージが受ける。
でも、そこに本当の答えなんてないんです。

クリエイティブな仕事でも多面的に考えれば、いろんな作業工程があるわけで、いつでも自由な雰囲気で、予算がたっぷりもらえる仕事なんてできるわけないですからね(笑)。
そうした時代の勝手な論調で、これからはクリエイティブな仕事だ、私立中受験だ、と言うのに流されてはいけないですよね。瀬川さんの本を読んで「私立中受験なんて何もならないんだ」と受け取る読者もいるかもしれません。
私もうっかりその点誤解するところでした。

執筆の上で一番大変だったのが、実際中学受験生をお持ちの親御さんに向けて、どういう言葉で自分の考えを伝えればいいのかということでした。中学受験ブームに懐疑的な言葉は、ともすると中学受験のためにがんばっているお子さんや親御さんを全否定する言葉のように響いてしまいます。
私は、中学受験をすることや私立中高一貫校に進むこと自体を否定しているのではなく、中学受験をめぐってプラスの情報ばかりが発信されてきたのはどうして?「中学受験しないとまともな教育が受けられない」という不安が煽られてきたのはどうして?という疑問を投げかけたのですが、その問題意識をしっかり伝えることができたかどうか、今でも不安が残りますね。

瀬川さんは中学受験をする人を否定しているわけでもなく、私立中を批判しているわけではないんですよね。とにかく本を手に取ってくださればすべて理解できるかと。実は、この時代の病根はどこにあるのか、が読み解けます。
では最後に、これから中学受験をする予定、あるいは考えている親へメッセー ジをお願い致します。

中学受験のシステムに一旦飲まれてしまうと、なかなかそのブームを外から見られなくなってしまうのが、中学受験の怖いところです。色んな不安と希望を描くメッセージがあふれていますが、それを斜めから見るくせをつけてほしい。
それから、教育というテーマが公共的な視点を抜きに語れないものなんだということを頭の片隅にでも置いていただければと思います。「自分の子どもさえ幸せになってくれればそれでいいから、そこまで考えていられない」というのを悪いと言うことはできませんし、それが愛情なんだろうとも思います。でも、そのお子さんが生きていくのは、その他大勢の子どもで作られる社会ですよね。そうなるとやっぱり、大多数がよりよい教育を享受できた方がいいという発想が出てくると思うんです。そういう視点で教育がとらえられるようになれば、それこそ「あなたのお子さんだけ幸せになる方法がありますよ」と煽る公立不信ビジネスなんか栄えないと思いますし、メディアの投げかけるメッセージも変わってくるんじゃないでしょうか。

桜が咲く頃、新入生にどんな出会いが待っているだろうか

---ありがとうございました!
中学受験を通じて私が感じてきた「違和感」が瀬川さんの著書と、今回のインタビューによって霧が晴れるようにスッキリしました!
わが家もこの冬中学受験が終わり、悔し涙もいっぱい流しましたが、おかげさまで志望校のひとつに進学先が決まりました。子どもの能力はイビツなものだからこそおもしろいし、のびしろがいっぱいある。そう言う私もイビツなまんま大人に……。ま、それでもなんとか生きていけるものです。中学受験は長い人生のほんの通過点の一つ。親はちょっと離れたところから、12歳の頑張りを応援してあげませんか?

<了>
取材・文/マザール あべみちこ

活動インフォメーション

●瀬川松子さんの書籍情報

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『中学受験の失敗学』 光文社

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