秋山 仁(あきやま じん)さん
1946年10月東京都生まれ。 秋山先生の幼児期、たいへんおもしろく読ませていただきました。もともと算数や数学がお好きで、勉強がお好きだったわけではないんですか? 親や先生からの躾や束縛されるのが大嫌いで、大空の下で自由気ままに野山を駆け巡り遊ぶ子。ワガママで身勝手、でもちょっと弁解すると、やさしい面もありました。やりたいことや好きなことには集中するのに、嫌いなことには一切見向きもしなかった。母は育てるのに苦労して僕が就学前頃に、児童心理学や発達心理学でご高名な研究者でいらした岡宏子先生(当時、聖心女子大学教授)の元へ相談に通っていました。岡先生は僕には何も言いませんでしたが、母へは「自分で自分の行動に責任をとれる大人へ成長させるためには、この子を伸び伸びと生活できる学校へ通わせるほうがいい」とアドバイスしてくれたそうです。 岡先生の助言があって武蔵野市の森の中の小学校へ通われました。 40年前のことを覚えているのですから、相当印象に残る子だったのでしょう。 たくさん習い事をされる中で、スポーツは何かされていらしたんですか? 野球、柔道。チームに所属していたわけではなく、親が大枚はたいて道具を買ってくれたり調達してきて、それで遊んでいた感じです。テニスは小学校高学年の頃からスクールへ通いました。卓球もボロイ卓球台が家にあったので、友達や兄弟とよくやっていました。 子どもって概してそういうものだと思います。先生はご自身のそうした体験をふまえて、子ども時代の習い事をどのようにお考えでいらっしゃいますか? 好奇心があるものには、ほおっておいてもやる。でも子どもは初めから好奇心があるものもあるし、そうでないものもある。いろんなおもしろいものが生活環境の中にあるといいかもしれない。無理強いをして、できるようになることは、残念ながらあまりない。かえって嫌いになる副作用も生じる。熱心な親は、そこを気をつけないといけないね。 ![]() |
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