3.11東日本大震災があって、今、この国は転換期を迎えています。福島の東京電力第一原子炉事故も収束していませんし、放射能汚染も拡がって食をはじめ生活全般に健康不安が拡がっています。「気」でこの事態が変化できるなら取り組みたいと思いますが、先生はこの事態をどう受け止めていらっしゃいますか。 大事なことは、新しい芽を芽吹かせていくこと。人間は生まれながらに完成形なのですから、「できない自分」を捨て、気づいた人から一人革命を起こしていく。それを道塾や空手実践塾で実践していきたい。一人革命とは、その人の人生を幸せや深さに導くだけでなく、未来ある子どもたちへの希望となります。一人ひとりが自ら気づくことによる一人革命によって、強く、ぶれない、世の中に負けない人間となるのです。20年後、30年後に、今東北で被災しながらも頑張っている子どもたちが日本を引っ張っていく存在になると希望を持っています。 私が先生のお話に強く共感したのは、「気という方法は、その人がなかばあきらめて背負ってきた病気という課題を、『人間は生まれながらに完成形である』という大きな枠組みから捉えなおすことで、『乗り越えられる』課題にしてしまうのです。その感動は、本人のみならず周りの人たちをも元気にし勇気を与えています。」という一文です。心身共にさまざまな病気を抱える人が増える一方ですが、医学を超える気の可能性についてどのようにお考えですか? 「気で病気を治す」といったことに主眼を置いているのではなく、あくまでも「本来人間は完成形として生まれているのであり、その自然体の力を発揮できれば、病気になることもなく、もっともっと幸せな人生を送れるのだ」ということに気づかせていくという、これまで誰も成し得なかった、身体を通してのメッセージがあるのです。 日本は今ガタガタで、私たちも健康を崩していたりガタガタになっている人が多いです。負の連鎖かもしれませんが、この国を建て直していくには、どんな心構えが必要と思われますか? まず、日本人の心を取り戻すことです。日本のDNAすなわち日本文化を再び取り戻すことです。そして日本文化に継承されている心や技能や誇りを取り戻すことです。それによって日本を再構築するのだと。例えば茶道、碁、将棋、書道、かるた、武道といった日本の土壌に育ってきた文化を歴史から学んで習得するのも一つの選択です。「私から公に尽くす」価値観を育てるのも必要です。 最後に宇城先生から私たち親世代へメッセージをお願いします。 一人ひとりが言葉ではなく、行動で立ち上がる時です。まず勇気をもって行動することです。その勇気が先行することで自信は後からついてきます。オリンピックで金メダルを取るという自信ではなく、自分を信じ勇気ある日常の行動こそ、真の自信です。そして、その自信が他尊につながっています。平和の原点は、そこにあるのではないでしょうか。
---ありがとうございました! <了>
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