愛香さんご自身の演奏活動とは別に、子どもたちへ、ピアノ、ボディパーカッションの指導もされていますが、教えることで大切にされていらっしゃるのはどんなことですか? 先日ボディパーカッション教室でバケツを叩いて音を出す練習中に、バケツが3か所も割れてしまい。でも子どもたちがその割れ目にしゃもじを入れてこすってみたり、割れた個所をはじいてみたり、子どもたち自身で面白い音の発見を次々としました。レッスンでは演奏そのものを上手にするのはもちろんですが、音の発見も大切にしています。日常で偶然に生まれた音も楽しんでほしいなと。 そういう音楽が本来もつ豊かさを伝えられるのは、愛香さんが幼少期に自然がいっぱいで食べ物もおいしい地方で暮らしてこられたから気づけることなのかもしれませんね。 そうですね、幼少期の影響が大きいかもしれません。両親は、野外レジャーやスポーツも色々とさせてくれましたし、毎月コンサートや美術館へ連れて行ってくれたりと、積極的にいいものに触れさせてくれました。有難いことです。様々な経験から、今の自分が創られていると思います。好奇心旺盛な子どもで何でもやりたがりでしたが、小学校の卒業文集で書いたのが「ピアニストになって姉と共演したい」という夢。それが今、ほぼ実現できています。嬉しい限りです。 しゃかりきになって夢を実現するというより、自然の流れで夢が叶っているのは素敵なことですね。どんな努力をされてこられましたか? 小さい頃は練習が大嫌いで、ピアノの練習もしている振りが得意でした(笑)。単調な練習が好きではなかったので、楽譜の上に漫画を置いて、読みながら音を奏でたり…。(笑)私の習っていたピアノの先生はとても厳しくて「練習しないならもう来ないで結構です」と何度か母へ電話をしてきたくらい。ただ、初見でいろんな曲を弾くのが大好きで、パッと楽譜を見て曲の雰囲気を捉えることは得意でした。今は練習も好きになりましたが、努力はしていませんし、根性もありません(笑)。 練習がお嫌いでも、ピアノや音楽そのものが嫌いなわけでなかったんですね。和太鼓やピアノの他にはどんな習い事をされていらしたんですか? フィギュアスケートを小2から小5まで。これは姉がバレエ教室に通っていた時に、私がまだおむつをはいているくらい小さかったのですが、踊るのが大好きでバレエのポーズをまねて教室の端っこで踊っていたそうです。それで踊る要素もあるフィギュアスケートを習いたい…ということになって。習字、絵画教室などやりたいと望んだことはすべて通わせてもらいました。小さな頃、音楽だけではなく色々なジャンルに触れさせてもらった事で、今のスタイルができあがったのかな、と思います。 ⇒ [3]を読む |
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