■美意識は美しいものにたくさん触れたり、感じたりすることで、個々の心の中で生まれ育てるものですよね。では假屋崎さんにとって、男らしさ女らしさとはどんなことだと思いますか? その人らしさ、ということですね。誰でも他にはない自分にしかない個性、才能というものがあるはずです。世の中には、自分でちゃんと見出すことができる人と、人から見出されて「ああ、自分はこういうところが優れている点なのだ」と気づく人の二種類いると思います。いずれにせよ、その気づいたことに磨きをかけて、より一層輝く自分でありたい、と思う人が素敵になっていくもの。自分に自信がもてなくて卑屈になっていると全然駄目。小学校、中学校でもそう。「こんなところが素敵だね」と褒めてくれる人がいれば、ある時コンプレックスが自信になる日がくると思うの。
■假屋崎さんも小さい頃、周囲の方にたくさん褒められましたか? いいえ。母だけには「がんばったね」「天才だわ!」とよく褒めてくれましたけれど、他の大人にはちっとも(笑)。
■自信をもったのはいつ頃でしょう? やはり花と出会って自己表現できるようになって、この道で生きていくんだわ!と決めてからですね。私はお花で表現して、「感動した」「元気になった」と皆さんに言われるのがとても喜びなんです。『パワーをください!』とよく言われますが、『どうぞ私から好きなだけ奪い取っていってちょうだい!』と私は言います。でね、思うのは、自分がパワー与えることで、実は人にエネルギーを与えられていると思うのです。与え合っている、というのかしら。これ、すごく不思議なものですね。
■子育ても、そういうことかもしれません。親が子を育てているつもりで、本当は子どもに親も育てられていると思います。日々成長なんですね。では、いまどきの親子へエールをください。 親には「世間体を気にするな!」と言いたい。ヒトはヒト。自分は自分。変なところで同調したり、気にしたりするのはお止めなさい!と。自分らしさをちゃんと見つけてほしいですね。子どもは親の従属物ではありません。アクセサリーでもない。一つの人格がある。親の役目は、その子のことをきちんと観察して、才能を引き出す手助けをすること。子どもには「一人で生きているわけではない」ことをわかってほしいですね。周囲の人への気遣い、やさしさ、人間としてきちんとしたことをまずわきまえなさい。自分の好きなことを見つけたら、とことん追求しなさい。まずは何でも挑戦してみること。逃げずにぶつかって考えればまた次の道が切り拓かれると思います。
----どうもありがとうございました! エネルギッシュな假屋崎さんの源を知ることができて、とても楽しかったです。子どもの頃おっとりしていたのとは裏腹に、教室内での假屋崎さんはお師匠さんとして、キビキビとお弟子さんに指示を与えていらっしゃってカッコよかったです。その一方で気遣いを忘れない温かなお人柄が伝わってきました。健康にご留意され、ますますのご活躍をお祈りしております!子どもの習い事も気になるけれど、ママが假屋崎花教室に通って、真の美意識を学んでみてはいかがでしょう?? 気づきがたくさんあると思います。 |
<了>
取材・文/マザール あべみちこ |